今回のブログでお伝えするのは、
・傷つかない方法
や
・傷つきを乗り越える方法
ではなく、
・『傷つきやすい自己愛』という言葉の正しい理解
です。
心のランキング
まずは『自己愛』という言葉の
意味を確認しましょう。
人にはおのおの
心の中に個人的なランキングがあります。
キッチリとではなくても、おおよそでも、
なにを「より大事だ」と思うか、優先するかといった
個人の価値観を構成する
「自分(マイ)ランキング」のようなものが
心の中にそなわっているものです。
『自己愛』というのは、
そのランキングにおいて、
「自分」という存在を
より上位に置く人の心理状態です。
自己愛
個人的な心の中にあるランキングで
「自分」を上位に位置付けているのが
『自己愛』の心理。
そして、
心の中だけではなく
現実にも
自分がそのように扱われるのなら『自己愛』が満たされ、
逆に
ランキングと違った扱いをされると『自己愛』は満たされません。
そして、満たされない時に
「しかたない。心の中のランキングを変更するか…」と
調整する人もいれば、
一方で
「どうしてランキング通りじゃないんだ!」と憤慨する人や、
「そんなの受け入れがたい」と現実の拒絶に走る人、
「なんということだ」とショックを受けて愕然とする人、
などなど
調整する以外の反応を示す人もいます。
自己愛における傷つき
心の中の『自己愛』が
現実で満たされない時に、
それによって
心の傷つきを覚える人がいます。
そして、ある人は、
心における傷つきからの挽回のために、
行動において
なんとしてでも相手を打ち負かそうとしたり、
自分を価値の高いものだと証明しようと躍起になるのです。
その際に感情面では、
傷つきとともに湧いてくる
怒りの感情を使ったり、
恨みの感情を形成したりも
するでしょう。
暴言を吐いて相手を下げようとする、
マウントをとって相手より上であろうとする、
自慢をして自分が優れていることを示そうとする、
…いずれも
ランキングのように自分が上であることにこだわる行為です。
また、
傷つきによって、ある人は、
行動面では
(反動で)自分自身を価値の無い存在のように扱ったり、
無気力になってはっきりした行動がとれなくなったりします。
感情面では、
悲嘆や、恐れ、投げやりになるような自分への怒りなどが
絡んでいるのかも知れません。
自己卑下ばかりするようになる、
皮肉屋になる、
こちらもこちらで
ランキングで自分が上だとこだわっていた心理の
反映と考えられます。
心理カウンセリング
心理学では
カタカナで『ヴァルネラブル・ナルシシズム』もしくは
『フラジャイル・ナルシシズム』とも呼ばれます。
『傷つきやすい自己愛』は両方のほぼ直訳です。
心の中の個人的なランキングは、調整が可能です。
『自己愛』が満たされないからといって、
そのたびにトラブルになるのは大変ですよね。
また、
ランキングで自分が上であることにこだわらずに
生きていけるように
心を整理することも可能です。
ひとりで生きにくさを抱え込まずに、
カウンセラーにご相談ください。
心理カウンセリングを通じて
『傷つきやすい自己愛』を克服していきましょう。
※ 『自己愛』は、『自尊心』『自己肯定感』『尊厳』などとは
区別して考えられています。
例えば『自尊心の傷つき』は、『自己愛の傷つき』とは異なるものです。
※ 当ブログで記す 「心理カウンセリング」 とは
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