心が受ける『刺激』。
心理学ではどう理解されるでしょうか?
どこからくるか
『刺激』の発生源は大きく次のふたつに分けられます。
(1)心の外から
(2)心の内から
これらを順に解説していきます。
(1)心の外から
発生源が心の外という『刺激』は、
本人の心に関係無く起こる『刺激』と言い換えても良いです。
できごと、立場や人間関係、
見聞きや触れるなど知覚されるもの、
などなどがあります。
「おなかが痛い」は、身体的には自分の中ですが、
心にとっては外からに分類されます。
あくまで心を基準に「外から」というわけです。
(2)心の内から
心は、外側からの『刺激』も受けますが、
内側からも『刺激』を発生させます。
心に湧いてくるものは『感情』です。
思い出すものは『記憶』。
その人なりに持っている『動機』や『思考パターン』なども、
心を刺激するでしょう。
心は、その心で発生する『刺激』も受けるのです。
刺激の連動や増幅
外からの『刺激』を受けると、
心の内になにかが生じ、
それがさらに『刺激』となることがあります。
「この味、懐かしい」という味覚の『刺激』から
以前の『記憶』がよみがえり、
その『記憶』を広げてみると切ない『感情』が湧いて、
「昔の写真を見返してみよう」という『行動』へと繋がる
といった感じです。
心の中で『刺激』は
連動したり、増幅することがあります。
『刺激』の連動という一連の中から
ひとつだけを取り出して
完全に区別することはなかなかできません。
ですが、
それぞれの『刺激』の発生源とその影響力について
ある程度は把握していくことは、地道ですが可能です。
続いて、
『刺激』に関係する心の機能をふたつ解説します。
感度とは
心の機能のひとつに、
『感度』というものが考えられます。
いわば「センサー」のことです。
『刺激』に対する敏感さ・鈍感さを表すものです。
『感度』もまた心のことですので、
個人差があってひとそれぞれです。
また、同じ人でも
『刺激』の内容や心理状態によって
受け方が変わるでしょう。
刺激障壁とは
心の機能のひとつに
『刺激障壁(しげきしょうへき)』というものも
あると想定されています。
想定。つまり目に見えて『刺激』を防ぐ「壁」があるわけではなくて、
「心の働きとして、ある」というイメージです。
「自分は元々、大きな音にはあまりビックリしない」や
「前もって知っていたから、驚かなかった」というのもあるでしょう。
慣れも『刺激』を鈍らせると考えられます。
そういう働きを『刺激障壁』と呼びます。
心の内側での連動や増幅に対して
ストッパーの役割を果たすこともあります。
心理カウンセラーからみなさんへ
人は心に様々な『刺激』を受けます。
良い感覚を生じさせるものもあれば、
つらさを生むものもあります。
また、良い感覚を生じさせる『刺激』であっても
理性を圧倒するほどであるなら
内容によっては心への影響が心配です。
外から、内から、
どんな『刺激』が心になにを及ぼしやすいのか、
把握していく取り組みも
自己理解の一種と言えるのではないでしょうか。
なお、
感度が高すぎる(敏感すぎてつらい)、
刺激障壁が働かなさすぎる(心が無防備)、
といった場合には
体質改善や生活習慣を整えるといったアプローチもあります。
いわゆる「心の働き」を超えた困難さであるなら、
専門医の受診を含めてご検討ください。
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