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脳との知恵比べ

扉絵

は、どう違うの?」

 

この疑問に対する答えは、いくつかあります。

どの側面に着目するかによって、答え方が変わってくるためです。

 

今回のブログでは、

その答えの

いくらかをご紹介できたらと思います。

脳と心

に関しては、

仮に科学が究極にまで発展する日が来たら、

その機能、その仕組みを解明できているでしょう。

不調への対応法・対策もさらに確立していくと思います。

現代の脳科学の進歩には驚かされるとともに、

今後も期待するところです。

 

一方では、科学的に解明できないところが多くあります。

例えば、

とある老婆が「まだ、あの思い出に縛られているの」と

言ったとしましょう。それは心のことです。

確かに

「思い出」は、脳に蓄えられた記憶の信号なのかも知れません。

「縛られている」は脳の信号同士の干渉なのだとも言えます。

ただし、それらは曖昧さや複雑な意味を含んでおり、

科学で扱えるほど確定した事象ではなくて、

でも決して無下にはできない、

過去と現在の体験に基づく個人的なものなのです。

 

脳と心の区別を、もう少し述べてみましょう。

「脳の傷つき」は機能の不具合を連想させますし、

「心の傷つき」はつらい体験があったと考えられます。

「脳の働きが活発になる」は血流や脳細胞などの活動であり、

「心が活発に働く」は感受性などを活き活きと働かせるようなイメージかと思います。

脳=精神、心=心理

「精神」と「心理」というのは似た言葉のようです。

ですが、

メンタル面の支援の業界では

いわば慣習として、

で起きていることをケアする仕事は「精神」と付き、

で起きていることをケアする仕事は「心理」と呼ばれる

といった傾向が見られます。

 

ここでの「精神」という言葉の意味は、

「精神論」や、「魂」、「集中力」などの意味とは違って、

医療の「精神科」に代表されるように

科学的な裏打ちが重視されるものです。

 

ただし、

「精神」の分野と「心理」の分野が

完全に分けられるわけではありません。

精神科のお医者さんにも

心理のケアを重視している方がいらっしゃいます。

心理の関係者も、脳機能は考慮していくべきところです。

 

実際に、お互いに影響を与え合います

脳の神経系で不調が生じて、心に影響を及ぼすこともあります。

心の苦しさによって、脳の働きに不調をきたすこともあります。

これらが交互や同時に起こることもあります。

 

分けて考えるのではなく、

どちらも必要性や要望に応じてケアしていくことが

望ましいと言えます。

脳と心でズレが生じる時

脳と心との違いを踏まえて、

これらがズレてしまう時について書いていきます。

 

ではやる気で満々なのに、

の働きがついていかない」

 

は自分を急かすように高揚しているのに、

で何を大事にするべきか優先順位の整理がついていない

 

どちらも、脳と心の間にズレが生じていると言えるでしょう。

心理カウンセラーの立場

私は心理カウンセラーですので、

まずはカウンセリングを訪れる方の持つ思いと向き合い

心を整えることを考えます。

それはどなたに対しても言えることです。

 

その上で、

脳の働きに関する不調があるとしたら、

お薬など医学的に対応できるものについては、

精神科医や心療内科医のお医者さんの助けが

有効である、とも考えます。

 

これは

心理カウンセラーにとって「教科書的」なコメントです。

ここからが

ブログのタイトルの「脳との知恵比べ」の話になります。

 

脳と心でズレが生じるということは既に書きました。

 

心理カウンセリングに訪れる方が

本心から「変わりたい」とおっしゃっていても、

その心とは裏腹に、

脳はまだ変化に対応しようとせず、

変化を強いられると感じて抵抗をする段階なのかも知れません。

同一人物の中で、

そういうズレがしばしば起こるのです。

スモールステップ

良くも悪くも日本語には「だましだまし」という言葉がありますが、

心理カウンセリングを訪れる方の思いに応えるべく

取り組んでいく中で、

脳が持つ変化に抵抗する働きに対して

様々な策を講じることがあります。

 

『スモールステップ』というのは、そのひとつで、

日本語に訳して「小さな歩み」という通り、

変化していく上で、

大きな困難さを感じさせず、

小さな達成感を感じるようにする方法です。

 

簡単に言うと、

大きな課題だと思うと気が滅入るので、そうではなく、

目の前の小さな課題を苦を感じないように取り組む

というものです

※ 当ブログで記す 「心理カウンセリング」 とは

 川越こころサポート室が提供するものを想定しております。

 他機関の専門性を保証するものではないことをご了承ください。    

鹿野 豪

川越こころサポート室のロゴ

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