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心身症とは

扉絵

心身症

心が受けるストレスを原因として、

身体の疾患が実際に生じることがあります。

 

『心身症(しんしんしょう)』といいます。

 

例えば、胃潰瘍(いかいよう)。

胃の壁が傷んだり穴が開いてしまう、身体の疾患です。

ストレスが原因の場合の胃潰瘍というのは、

比較的イメージがしやすい

『心身症』の代表的なものではないかと思います。

 

似ているものとして、

『神経症(しんけいしょう)』もまた

(参照 >>『心理ブログ』神経症とは

心の受けたストレスを原因として

なんらかの形で身体の不具合として現れることがあります。

しかし

『神経症』のそれが「身体の疾患ではない」という点で、

『心身症』とは区別されます

 

似た専門用語がいくつかあるので、

次のように憶えてください。

「心」のことが「身」の疾患に至ったもの、

「心」が「身」に、それが『心身症』です。

 

胃潰瘍に苦しんだ経験のある方もいらっしゃるかとは思いますが、

もう少し一般的なものでは

ニキビ、肌荒れ、口内炎などが

ストレスから生じる場合もあるでしょう。

 

ただし、

うつ病などの『精神疾患』によるものは

『心身症』には入らないとされます。

 

また、ニキビ、肌荒れ、口内炎、さらには胃潰瘍でも、

不摂生や、栄養の偏り、ホルモンバランスの変調、薬の副作用など、

心理的なストレス以外から生じる場合もあります。

その場合も『心身症』とはみなされないのです。

 

失礼。少し自分の専門を超えて、

医学の領域に踏み込んで語り過ぎてしまった感がします。

あくまで心理カウンセラーの立場から続けたいと思います。

心身症の医療

診断をしてくださるのは、お医者さんです

 

改めて、胃潰瘍を例として進めていきましょう。

痛くてつらいのは胃です。

 

皆さんは、お医者さんを受診するといった場面に、

どんなイメージがありますか?

問診(もんしん)というのは、対話のやり取りを通じて、

痛みやそれまでの経緯などの情報を伝えて、

事情を共有する取り組みです。

お医者さんは「どんなお薬を飲んでいるか」も確認してくださるでしょう。

それと、検査

血液検査や胃カメラが考えられます。

お医者さんは、それらを踏まえて診断をして、

治療の方針を考えてくださるでしょう。

 

それで胃潰瘍の治療が受けられるのは良いことだと思います。

 

一方で、

そもそもの原因が

なんらかのストレスだという場合は、どうでしょうか?

 

一概には言えない問題が、そこにはあります。

 

それは一概に言えないものなので、

胃潰瘍に苦しむ人の立場に立って考えてみましょう。

(1)身体面の胃潰瘍さえ治療を受けられれば満足。

(2)それに加えてストレスの解決に取り組まないと満足ではない。

このどちらかではないでしょうか。

 

お医者さんによっては、医療と心理の両方を重視してくださいます。

ですが、

本人は(2)の考えなのに、

お医者さんに(1)だと思われてしまって、

治療は受けたけれど

物足りなさを感じる方もいるかも知れません。

 

かと言って、

(1)に留まろうとしたお医者さんを責めるわけにもいきません。

間違ったことをしているわけではないからです。

 

この点について私からひとつアドバイスできるとしたら、

お医者さんに会って受診される際には、

ご自身が何に困っているか、経緯はどんなだったか、

どういったご要望をお持ちか、

まとめて紙に書き出したものを用意しておき、

診察の開始時に手渡すと良いということです。

 

確かに、

胃潰瘍の治療であれば内科(消化器内科)、

ストレスに対する対応なら心療内科といったような、

おおよその入口の選択はあると思います。

ですが、

『心身症』と一口に言っても種類は様々。

それぞれの病院の方針であったり、地域の事情によっても、

対応は違ってきます。

このブログや他のインターネットで見つかる情報が

ヒントにはなるかも知れませんが、

あくまでも参考までにとどめて、

身近なお医者さんにお問い合わせいただくよう願います。

 

その際、(1)なのか(2)なのか、

ある程度は

ご自身の意志をご自身で確かめておくと良いかも知れません。

心身症の心理カウンセリング

私は心理カウンセラーなのに、

結局、医療のことを書いてしまいました。

というのも、

まず『心身症』を語る上で、

「医療にできて、

心理カウンセリングにできないことがある」

という事実をお伝えしたかったからです。

 

その一方で、

「心のSOS」という言葉があるように、

『心身症』が、

ストレスに対する取り組みのタイミングを示している

という解釈が成り立つ場合もあるでしょう。

 

なにが正解」といったことは言えません。

あとはご自身なりの判断です。

 

心理カウンセリングをご希望であれば、ご相談ください。 

 

心理カウンセリングでは、

心の状態を整えたり、

ストレスの軽減や、そのストレスの元の解決をお手伝いしたり、

生活面がより安定するようご一緒に考えたりといった、

心に関するご支援をいたします。

※ 当ブログで記す 「心理カウンセリング」 とは

 川越こころサポート室が提供するものを想定しております。

 他機関の専門性を保証するものではないことをご了承ください。    

鹿野 豪

川越こころサポート室のロゴ

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