『欲求』には個人差があります。
そのため、
自分の『欲求』を理解することは
そのまま自己理解に繋がると言えます。
欲求を把握する
人間の様々な欲求。
物に対する『物欲』。
生きていく上で根源的なのは『生理的欲求』。
安全を望む『安全感の欲求』。
『承認欲求』とか『三大欲求』といった言葉を
聞いたことはあるでしょうか。
他にも、
心にあるものを形に表したい『現出欲求』。
なにかを成り立たせたいという『構成欲求』。
自己破壊を望む『デストルドー』。
などなど、
人間の欲求はいろんな言葉で言い表されています。
ですが、
「どんな種類の欲求があるの?」
「こういう欲求は、なんて名前の欲求なの?」
といった疑問から入るのはあまりオススメしません。
これらはただの分類にすぎず、
個人の心のありように必ずしもピッタリではないからです。
自らの欲求を把握するのは、意外と単純です。
「自分はなにで満たされたり・満たされなかったりするのか」を
ふり返ってみればいいのです。
よーくふり返って、しぼり込まずに探せば探すほど
それなりにいっぱい出てくるはずです。
ひとつの事柄にも大小さまざまな質の欲求が関係していて、
そのありようにはきっと個性がにじみ出てくるでしょう。
欲求不満を把握する
次に、欲求不満のお話をします。
上に書いたうちの「満たされなかったり」の面です。
欲求不満を把握するのは難しいことではありません。
先に「満たされたり」という欲求の傾向を把握すればいいのです。
それが満たされないことが続くと、
心は欲求不満の状態になります。
我慢や不全感(不快)などをともなう欲求不満の感覚を
ただ漠然と体験するのではなく、
「心には欲求があって、それが満たされない状態が続いているんだ」
と把握することで、
心を落ち着けたり、対策を立てることにも繋がりやすくなるでしょう。
(ブログ:不全感と生きる)
欲求不満耐性を把握する
「我慢の限界」という言葉があるように、
欲求不満は、時と場合によっては限界があります。
限界な状態になる前。欲求不満を抱きつつも
「ここまでは自分らしい理性や感性の働きをキープできる」という
心のキャパシティを『欲求不満耐性』と呼びます。
心の耐性=セーフでいられる範囲です。
自分の『欲求不満耐性』の範囲と、
その限度を超えた時にどんなサインとして現われるのか、
どんな兆候やどんな行為に現れるのかを
把握しておくのも大切な自己理解です。
なお、たとえ表面的に平気に見えたとしても、
ストレスで理性や感性がマヒしている状態はもう
その人の心の『欲求不満耐性』は超えているとみなします。
『欲求不満耐性』を超えたストレスを受け続けると、
メンタルの不調・不具合を発症することや
反動でうさばらしのような行動をすることがあります(ブログ:アクティングアウトとは)。
まとめ
欲求の理解。
すでにある言葉に当てはめるのでもなく、
まずは、
「自分はどういう時に満たされて・どういう時に満たされないんだっけ?」
と個人的な傾向について思いを巡らせてみることです。
「満たされないことは続いてたりしないかな?」
「自分はどうやって自分なりに欲求不満を緩和してきたんだっけ?」
そんな風に欲求不満に関しても把握していきましょう。
「不満がたまると、どういうことをしがちなのかな?」
といった把握も重要です。
これには「自分は、うさばらしやはけ口ができないでため込むタイプなんだ」という理解も含みます。
欲求の理解を通じた自己理解を深めて、
自分らしい生き方をとらえていきましょう。
心理カウンセリング
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