恋をする。
それはある意味
ロマンティックで素敵なことなのかも知れませんね。
とはいえ今回のブログでは、
ロマンティックとは別の意味で、
心理ブログなので
やはり心理学的に掘り下げてみたいと思います。
恋愛感情は心の機能のひとつである
心理学の中に
『自我心理学（じがしんりがく）』という分野があります。
『自我心理学』では、
心は
様々な機能をもつ集合体と考えます。
ロマンティックとはかなり異なる視点ですよね。
どんな心の動きも「そういう働きをする機能によるもの」として見るのです。
それでは、
恋愛感情をつかさどる心の機能について見ていきましょう。
恋愛感情と関係性
恋愛感情が湧くと、
「この人」と見定めた相手との間に
関係性を望むようになります。
恋愛での関係性というのは、
たいていは親密な関係性です。
はたまたそれ以外に
何らか特別な関係性だったりするでしょう。
例えばファン心理に近いような恋愛感情であれば
近づきたいけどおそれ多いというような
アンビバレントな感情をともなうので
親密よりもむしろ
それなりに距離感のある関係性でいたいと望むのです。
恋愛感情が求める関係性もさまざま。
時として近づきたいだけでなかったりもするわけです。
恋愛感情と欲求
人間には欲がありますね。
心の中に生じる欲には個人差がありますが、
おおよそ一般的に
恋愛感情によって刺激されやすい
欲の種類があります。
自分だけが特別に、という独占欲…。
思い通りにしたい、という支配欲…。
性的な関心にまつわる性欲…。
自分を受けとめてほしい、という承認欲求…。
さらにはそれらについて
「この恋がすべてだー」という極端な思いにも駆られやすいのです。
理性がこうした欲に呑まれずにいられること、
そして
欲を自覚しつつ自制（呑まれずにコントロール）できる状態が望ましいのです。
（「え～、恋愛って感情に呑まれてなんぼじゃないの」というのは
ロマンティックな考え方なので、ここでは外しておきます。）
恋愛感情の良い作用
「惚れた相手を大事にしよう」とするのが
恋愛感情の良いところだと言えるでしょう。
また、恋愛感情が働くからこそ
湧いてくる力というものもあるでしょう。
良い作用を活かしていきたいものですね。
恋愛感情のあやうい作用
一方で、「恋は盲目」という言葉が示すように
恋愛感情は、思考や判断を狭める働きもするので要注意です。
恋愛感情が引き起こす心の現象には、
あたかも自分と相手だけの世界で完結しているかのような
二者関係の心理になってしまうことが挙げられます。
二者関係の心理では
相手の存在が心に大きな影響を持ちすぎる状態になります。
すると恋愛の影響を
気分が
衝動が、
自尊心が、
直撃で受けてしまうのです。
恋愛感情との付き合い方
心の機能の全体の働きを保つために重要なのは、
恋愛感情というものの特徴を知ることです。
このブログにも書いてきたように、機能としての理解です。
そして自分自身のパターンを把握することです。
恋愛感情がもたらす心への影響の中でも、まずは
「自分と相手との二者だけで完結した世界」に没入させようとする働きがあることを認識して、
そこにハマり過ぎないように意識していくといいでしょう。
心理カウンセリング
恋愛についてカウンセラーに恋の相談をしていいの？と
迷われている方もいるでしょう。
恋愛を成就したいのなら、
むしろ恋愛経験の豊富な人や、
似た立場の人に相談する方が
良いアドバイスが得られそう、という考え方も分かります。
一方で、
恋愛は「付き合えればいい」というものでもなく、
恋愛感情を味わいつつも心を整えられて、
実際に付き合う・付き合えないはどちらだったとしても、
お互いにとってのいい関係性を営むことが重要だと言えます。
恋愛感情にまつわる心理でお悩みであれば、
ぜひ心理カウンセリングをお申し込みください。
※ 当ブログで記す 「心理カウンセリング」 とは
川越こころサポート室が提供するものを想定しております。
他機関の専門性を保証するものではないことをご了承ください。
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