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快と不快について

心の働きは、

時として非常に込み入った複雑なものになります。

 

それを把握する際には、

あえて

シンプルな活動に注目するのも良いでしょう。

 

今回は、

シンプルな心の活動の代表的なものについて解説します。

それが、

快』の感覚 と、『不快』の感覚です。

直感的な感覚

快い(こころよい)ものに対して生じるのが、『快』の感覚。

それとは逆のものに生じるのが、『不快』の感覚。

どちらも、本人にとって直感的です。

 

そこまではシンプルですが、

人間の心は、やはり複雑にできています。

 

直感的であったはずのものが、

どのようにシンプルではなくなっていくのでしょうか?

直感が複雑になる

例えば、

好きな人が作ってくれた料理の味が残念なことに

直感的に「マズい」と感じたとします。

感覚としては『不快』です。

でも、

気遣いがあれば「マズい」とは言わないでしょう。

 

日常は、そんなように直感を隠すことの繰り返しです。

 

仮に、『快』や『不快』の感覚を全部、

そのまま表に出している人がいたら…。

そういった周りを気にしない大人がいても良いのですが、

時には分別を求められたり

人間関係で知らず知らずに苦労することもあるはずです。

 

一方で、

本音を隠すと心の中で色んな意味が絡んでしまったりします。

 

また、

心の複雑さに絡むと、

『快』が『不快』に逆転したり、

『不快』が『快』に逆転したりもします。

 

複雑なものには、

「ここでは快(もしくは不快)を感じるべきなのだ」といった

感覚への馴染みを再現しようとするものや、

役割への当てはめや集団の作用によるもの、

罪悪感であったり怖れを解消しようとする働き、

スリルや危機感により気持ちよさが湧くという効果、

などなど、

いろいろな心の作用が

シンプルであったはずの『快』や『不快』をややこしくするのです。

 

意外と、無自覚なのかも知れません。

直感が感じられなくなると

人はたいてい経験の中で

子どものようではいられない場面に直面し、

そこで

『快』や『不快』を感じたままに表出していくのでは

通用しないと学んでいくものです。

 

しかし、どうでしょう?

このブログを読んでいる皆さんの気持ちは、

どちらに傾いていますか?

 

「当然、思慮分別は必要だ」という方もいるでしょう。

その一方で、

「本当はもっと素直に自分の『快』や『不快』を表現したい」

「素直に味わいたい」

思った方もいるのではないでしょうか。

 

自分の心に湧く『快』や『不快』を

無視して流し、ごまかし、隠し、我慢を続け、目を逸らしていると、

いつしか自分でも本心というものが分からなくなってしまうものです。

 

そのため、

上手に本音を表現しながら生きている人に

羨ましさを覚える気持ちも分かります。

快・不快と心理カウンセリング

直感的でシンプルな働きだからこそ、

『快』や『不快』の感覚をそのまま体験していくのは重要です。

 

ご自身の感覚を注意深く把握していみてはいかがでしょうか。

 

心理カウンセラーはありのままを大事にします。

ありのままの感覚も、

ややこしくなってしまった感覚も、

ご一緒に、丁寧に理解していきたいと思います。

※ 当ブログで記す 「心理カウンセリング」 とは

 川越こころサポート室が提供するものを想定しております。

 他機関の専門性を保証するものではないことをご了承ください。  

鹿野 豪

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